デスクを使用する際、その高さを気にしたことがあるだろうか。姿勢などに影響する大切な部分である。
現在デスク高の指標として使われているのはJIS規格(日本工業規格 JIS=Japanese Industrial Standardsの略)だが、一般成人に合わせたものであり、パソコンのない1971年に改訂されたままである。
JIS規格ではデスク高は700mmとしており、一般社団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)では外国人ワーカーの増加や、車いすに対応などの理由で720mmを推奨している。
性別や身長に個人差があること、手足の短い日本人がマウスやキーボードを使うことを考慮していないなど、これらの規格や指標は自分の体形に合っていないことが多くある。
今回はこのデスク高問題について述べていく。
デスクの理想高さ
デスクの適正の高さについてだが、目安がある。
普段通りに机に手を置いたとき(キーボードやマウスを握ったとき)肘の角度が約90度になるのが理想と言われている。
上記で触れた規格や指標の通り、基本的なデスクは約70cm以上である。
昇降機能があるデスクでも最低高は約70cmのものがほとんどである。
一般の日本人がこのデスク高70cmに合わせて、肘を90度にしようとすると、座っているチェアをかなり上げないといけない。
最悪、チェア昇降機能の高さが足りないこともある。
私のデスクは高さ70cmであり、身長は日本人の平均の170㎝ちょっと。上記の理想に合わせていくと、チェアを最大まで上げても理想には若干足りなかった。
対応策としてクッションを使い座面を高くした。
座り心地は悪くなったが、肘はほぼ90度になり、ゲーム時のマウス操作がし易くなった。
しかし、チェアの座面を上げたことで問題が発生した。
下記に説明していく。
高くなるチェアと対応策
デスク高に合わせ、クッションを使いチェアを高くした私だが、それ以来デスクワークやゲーム中によく腰痛と足のむくみが出ることに気づいた。
理由として、座面が高すぎるのである。
足裏は床に接していたが、床に接するために少し重心が前のめりになっていた。
また、癖で時々チェアのキャスター部に足を乗っけていたこともあり、さらに重心が前に行く。
それらが原因でデスクワーク中に自然と前傾姿勢になっていたことが腰痛の原因であった。
むくみについても、足つきにゆとりがないことでお尻や太ももが圧迫され、血液の循環がうまくできていないことがむくみの原因であった。
上記の悪条件を解決する策が2点ある。
- 足つきを良くするため、フットレストを使用する。
- デスクを自分のあったものに買い替える。
この2点について下記に説明していく。
フットレストの使用
フットレストと言ってもいくつか種類がある。
高反発のもの、低反発のもの、プラスティック製や金属でできたものなど。
中には角度調整機構のあるものもあった。
その中で私はこの商品を購入した。
理由としては、普段スリッパを使用しないため、肌触りがよく、ある程度硬さのある高反発ウレタン製がよかったこと。
またこの商品は、蒸れにくく通気性の良いカバーを使っているのも良い。
機能としては、前後で角度の違う楕円形なので、前後の向きを変えるだけで足の高さ調節ができ、逆向きに使うと動くフットレストになる優れものであったからだ。
そして、大事なのが価格が安くお手頃。
実際にフットレストを使用してみたが、作業時の姿勢が格段に良くなった。そのことで、腰痛が解消された。
足のむくみについても、太ももとお尻の圧迫がなくなり改善。
写真の膝の位置を確認してほしい。かなり差が出ている。
しかも、癖だと思っていたキャスターに足を乗っける仕草もなくなったのである。
今まで癖だと思っていたが、実際は、足が床についていても、身体のどこかで辛さを感じ、無意識のうちに、楽に足が届く所に置いていたのであろう。
また、今までデスク作業やゲームをしていると、集中して少しづつ身体が前のめりになり、モニターに近づいていたのを薄々感じていたのだが、フットレストを使用するとこれが全くなくなったのである。
常に足の位置が適切な位置にあるため、重心が安定し、前傾姿勢を防ぐ。
長時間作業をされる方や、FPSゲームなどの繊細なマウス操作や、広い視野が必要な方は特に効果を感じられるだろう。
デスクの買い替え、お勧めのデスク【Bauhutte(バウヒュッテ)昇降式PCデスク】
次の改善策としてデスクの買い替えである。
私は以前使っていたデスクを利用し、簡易的なL字デスクにしようと考えた。
そこで機能が揃っている「Bauhutte(バウヒュッテ)の昇降式PCデスク」を購入した。
「Bauhutte」とは、「デスク秘密基地化計画」をスローガンに、機能的かつ夢のあるゲーミングデスクを提案している日本のゲーミング家具ブランドである。
今までモニターアームなど「Bauhutte」の商品をいくつか購入している。
購入して感じていることは、デザインも良いが、他のメーカーにはあまりない「私」が欲しかった機能が付いていること。
まさにかゆいところに手が届く商品というイメージである。
で、今回購入したデスクはL字デスク化ということで、横幅100cmのものにした。
シングルデスクの方やマルチモニターの方は幅120cmのものが良いかもしれない。こちらは奥行きが55cmになっているので注意。
このデスクだが、機能がとても優れている。
モニターアームを取り付けれるようにスペースが確保されていたり、フロアマットなどがあっても水平調節が簡単にできるよう調節ねじが付いている。
また、配線がしやすいように、パンチング加工されたボードが使用されていたり、天板裏にも配線を通しやすくパイプがあるなど考えられている。
特に欲しかった機能の昇降機能だが、高さ59~80cmまでの無段階昇降式なのである。
70cmから高くなる昇降式のデスクはよくあるが、低くなるデスクは本当に珍しく、とてもありがたい。
Bauhutteが適正デスク高を提唱している。計算式をついていて簡単に理想を出せる。
リンク先 https://www.bauhutte.jp/bauhutte-life/tip2/
それによれば私はデスク高約68cmが良いとのこと。
実際、上記の適正デスク高に則って、肘が90度になるよう高さを調整したら、以前使っていたデスク高70cmから3~4cm低くなった。
価格についても他社デスクと大差ない。どちらかというとお手頃な方。
改良版の上位モデルのものもあるが、耐荷重が変わったくらいであまり必要性がないかと思われれる。
少し色や素材が違うので、そこが気に入った方は、価格が少し上がるが購入すると良いかもしれない。
このデスクに変えてからチェアにクッションを使わなくて済むようになった。
天板の質感も良く、ぐらつきなどの不具合もない。
とても満足できるデスクになっている。
現在このデスクとフットレストを使用し、快適なデスク環境に近づいている。
まとめ
今回、デスク高と座面高の問題に触れてきたが、仕事やゲームで長時間使用するこれらの環境は、効率化や体調管理、パフォーマンスに関わってくる。
デスクとチェアについては、高価なものを買え、というわけではなく、自分に合ったものを購入、または自分に合わせる道具を使うことが大切である。
上記で紹介した「フットレスト」と「昇降デスク」はどちらも自分に環境を合わせることができる優れものである。
デスク高や座面の適正値が分からない方、不満がある方は、私の経験や方法を参考にしてくれると嬉しい。
それでは、今回はこの辺で。また次回。